殻付鶏卵(タマゴ)の非破壊品質評価 | 神戸大学 生物生産情報工学研究室

殻付鶏卵(タマゴ)の非破壊品質評価

鶏卵は良質な動物性タンパク質源の1つであると共に、多種多様な食品の素材として利用される我々の食生活に欠かせない基幹食材です。近年、消費者の健康志向、食の安全志向、自然志向を背景に多くのブランド卵(特殊卵)が開発・販売されています。また、加工鶏卵の需要が高まっています。しかしながら、出荷鶏卵中の内容成分の多寡や加工後の品質について、客観的な保証体制が確立している状況ではありません。そこで、機能性成分であるビタミンE(α‐トコフェロール)が卵黄中にどれくらい含まれているか、あるいは様々な加熱条件で加工された殻付鶏卵(温泉卵)中の卵黄粘度がどれくらいかを、非破壊的に計測する技術を開発しました。本研究の成果は、品質保証型の鶏卵流通システムの実現や、当該技術を飼養管理技術の評価へと応用し、高品質鶏卵生産技術体系の確立に寄与できるのではと期待しています。